ジャグラー!負けないドン記!

ジャグラーで負け続けた悔しさから、独自の自問自答法でドン底からハイ上がる。勝つことより負けないこと。スタートは負けないこと。楽しく生きることが、ゴールです。

ただのオモチャじゃない!

こんにちは
ジャグラー大好きな、ポジオです。

 

人のために必死になっている姿を見掛けると、胸が揺さぶられることがある。


先日ショッピングモールにある書店に立ち寄ったときの事

書店のすぐ横にオモチャ売場があり、白髪頭のお爺さんが、購入したゲーム機が故障していたようで交換のお願いをしていた。

お孫さんへのプレゼントだと思うのだが、ちょっと様子が普通じゃない。

どうも、孫に逢うために遠くから上京、明日には戻らなければいけなくなり、どうしても今日中にプレゼントを渡したいと、興奮気味に事情を話していた。

スタッフが何度も在庫の確認をしていたが無かったようで、マニュアルのセリフ通りに『取り寄せになります』と告げられた

お爺さん・・・

これは、ただのオモチャじゃないんだ!』

よく聞き取れなかったが『入院』『手術』の言葉があったので、もしかしたら入院中で手術を間近に控えているお孫さんへのプレゼントではないだろうか。

あまりの必死さに気になってしまい、気づいたらお爺さんの後ろに立っていた。

その後、違うスタッフに替わったが、前のスタッフと全く同じ対応だった。

マニュアル通りの対応がじれったくて、なんとかして上げろよ!と、思わず割り込もうかとした時、今度は責任者らしき人が駆け寄って来た。

ひと通り事情を聞いた責任者

『他の店舗に在庫があるか、無ければメーカーに直接確認してみますので、暫くお待ちください!』

そう言ってテキパキ指示し始めた。

数分後『在庫ありました!』の声。
別店舗に在庫があったらしく、至急自宅へ届ける手続きをしてくれるようだ。

お爺さんは何度も何度も頭を下げてお礼を言っていた。


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この一連の出来事。

一件落着?のように見えたが、なんか釈然としない。

責任者の迅速な取り計らいは見事だったが、本来、頭を下げて感謝するのは買い手側でなく売り手側であるはずである。ましてや故障ってことは不良品だ。

僕もマニュアルを作る仕事を以前担当したことがあったので、マニュアルの必要性は感じている。

人によって対応が間違っていたり、偏りがあるとサービスの低下につながり信用問題にまで発展したりする。

最適な対応』を記し『標準化』したものを共有しながら業務にあたることは、新入り担当のバイブル役に留まらず、サービス品質の維持や作業効率を上げるメリットもある。

でも実際はマニュアルに無いことの方が多かったりするもんだ。

マニュアルから外れたケースは『例外』としてスタッフの裁量に委ねられてしまう。

例外対応の多くは、時間ばかりとられ面倒なものがほとんどかもしれないが、中には今回のように『商品』とは別に『真ごころ』を必要としているものもある。

間違いではない』ことが『正しい』とは限らない。スタッフの言葉に『体温』を感じない時は、だいたいそうなんじゃないだろうか。

マニュアルを見直す事はどうなのだろうか。同じような例外が多ければ、それは例外でなく必要な対応としてマニュアルに載せるべきであるが、いちいち細かい例外を反映していたら、スタッフが把握しきれなくなる可能性がある。クレームや緊急性などの選別、関係者への周知、スタッフ教育など『見直し』には時間がかかり、なかなか進まないのが実情かもしれない。

過去に、自分に否がないのにスタッフが聞き入れてくれず、結局こっちが折れた経験を何度かしたことがある。

記録には残っていないが、意外に『記憶からは消えない』ものだ。

従業員の態度や対応を理由に、店を離れる人が多いと聞いている。

お互いが気持ちよく『納得』するためにも、真ごころは欠かせないものだし、どんなに忙しくても、決して忘れてはいけないひとつだと改めて思う。


◆ 思いの詰まったオモチャ

お爺さんはお孫さんとの約束を守ろうとしたわけでなく、また、喜んでもらおうとしたわけでもないと思う。

欲しがっていたオモチャで遊んでもらい『元気になれば、また遊べるよ』と生きる『勇気』を持って欲しかったのではないだろうか。

だからこそ、欲しがっていたオモチャでなければならず、ちゃんと動いていなければ何の意味もなくなる。

ただのオモチャじゃない

この言葉には、お孫さんへの勇気とお爺さんや家族の希望が込められている。

当事者でないと本心は分からないが、あの必死さから・・・そう感じた。

 

 

◆ 誰かが伝えてくれる

おふくろが亡くなる前に入院していた頃、あまり見舞いに行けず、親父からも行ってやってくれと言われていた。

見舞いのたびに、あれ持ってきてくれ!、これ買って来てくれ!と、お願いばかりされて『こんなの何に必要なんだ?』ってのばかりで疑問に思っていた。

亡くなったあと、親父に『何に使ってたん?』と聞いたら『ほとんど使ってない。お前に来て欲しかっただけだ』と一言。

自分が持っていったものが、そのまま袋に入っていた。

親父は知っていた。おふくろが側にいて欲しかったことを・・・

さすがにその日は涙が止まらなかった。

 

直接、思いが伝わらなくても、誰かが伝えてくれる。

きっとお爺さんの思いも伝わるに違いない・・

 

 

そんなことを思い出していたら、大の男がオモチャ売場でウルウルしてしまい涙が溢れそうになった。

あわてて下を向いて、スマホを取り出す。

待ち受けにしているピエロに、思いっきり笑われた・・・

 

 


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